参加者と関係構築!エンゲージメントを高めるコツ~ウェビナーお悩み相談室~
相談内容:一方的で関係構築ができない
主催者と参加者に分断され、一方的な発信になりがちです。
参加者と交流を図れるよう、イベント当日にできる工夫を教えてください。
会場に足を運んでもらうオフラインイベントであれば、顔を見て直接対話ができるため関係構築がしやすいですが、ウェビナーやオンラインイベントだとそうはいきません。オンライン開催は場所や時間の縛りが緩い一方で、参加者との関係構築に課題を感じる担当者も多くいます。そこで、着目いただきたいのが「エンゲージメント」です。
「エンゲージメント」とは?
エンゲージメント(engagement)とは、ケンブリッジ英和辞書によれば「婚約」、「約束」、「交戦」などの意味がありますが、ビジネスシーンで用いられる場合は少し意味が異なります。
ビジネスシーンにおけるエンゲージメントとは「顧客や社員、パートナーなどが企業やブランド、製品、サービスに対して積極的な関心や関与を持ち、購買やロイヤルティ、ロイヤルティの向上などにつながる状態」を指します。例えば、顧客が製品やサービスに満足していると感じている場合、その企業やブランドに関するポジティブなアクションをする可能性が高くなり、口コミやSNS上でのシェアにつながることがあります。
つまり、ウェビナーにおいても、その後の営業やマーケティング活動を見据えると、参加者のエンゲージメントを高めることが非常に重要です。ウェビナーにおけるエンゲージメントには、参加者の滞在時間やQ&Aでの質問投稿、チャットへの投稿、ウェビナー中に行われた投票への参加、スライド資料のダウンロードなどが挙げられます。
海外企業がKPIとして活用している「エンゲージメントスコア」
アメリカのウェビナープラットフォーム企業Goldcastでは、ウェビナーでのエンゲージメントがビジネス成果に影響すると考えており、「エンゲージメントスコア」を同社のKPIとして採用しています。
エンゲージメントスコアを算出するベースとなる具体的な参加者の行動とスコアへの影響率はスライドにある通り、イベント滞在時間(17%)、チャットへの投稿(17%)、資料のクリック(25%)、ウェビナー中に行った投票への回答数(17%)、Q&A時の質問数(25%)です。これらのアクションにつながるよう、同社のイベントチームは参加者のエンゲージメントを意識しながら企画運営を行っています。
日本では約3割が「見るだけ参加」
一方、弊社が今年4月に行ったアンケート調査では、仕事や業務関連のウェビナーに1回以上参加したことのある人を対象に「仕事や業務に関するオンラインイベント/ウェビナーに参加した際、使ったことのある機能を選んでください。(複数選択可)」と質問したところ、回答対象者1,835名中602名がチャットや投票、Q&A機能の「どれも使ったことがない」と回答し、ウェビナー参加経験者の約3割が「見るだけ参加」になっていることがわかりました。
このようにチャットや投票、Q&A機能のいずれも使ったことがない場合、参加者のエンゲージメントは低い状態と言えます。ウェビナー後の営業活動を踏まえると、ウェビナー開催中に参加者に何かしら働きかけることで、参加者のエンゲージメントを高めることが重要です。
ウェビナーでエンゲージメントを高めるには
開始15~30分以内に仕掛けるべし
先ほどもご紹介したGoldcastの調査によると、参加者のエンゲージメントスコアは開始15分経過したあたりから上昇し、30分経過したあたりから下降し始めます。(60分間のイベントの場合)
参加者とオンラインでもうまく交流を図るためには、ウェビナーの冒頭で最も価値のあるコンテンツを前面に出しながら、なぜ参加者が視聴し続ける必要があるのか、その理由を伝える必要があります。
つまり、開始直後から投票やチャット投稿を促すなどエンゲージメントを高めるための工夫を凝らし、開始15~30分の間をピークに参加者との関係性を構築し最後まで参加してもらうメリットを伝えることが重要です。
コツ1:参加するハードルを下げる
エンゲージメントを高めるためのコツ1つ目は、「ハードルを下げること」です。オンラインとはいえ、いきなり知らない人達の前で発言するのは勇気がいります。
そこで、おすすめなのが開始直後の音声確認や使い方の確認時にチャットでの投稿を促すことです。以前参加した他社のセミナーでは、開始直後にプレゼンターが「私の声、聞こえますか?音声はクリアですか?聞こえていたらチャット投稿の練習がてら挨拶を投稿してください」と参加者に促していて好印象でした。
参加者にとっても、他の参加者が投稿していて投稿内容も簡単であれば、投稿のハードルが低くなります。他にもQ&A機能の使い方の確認としてテストで質問を投稿してもらったり、どこから参加しているかなどの簡単なアンケートやクイズを投票機能を使って参加を促すのも良いです。
設定面では、実名での投稿に抵抗感を抱く人も多いので匿名での投稿を可能にしておくことも重要です。
コツ2:タッチポイントを増やす
2つ目のコツは、「タッチポイントを増やす」ことです。多くの企業がZoomでウェビナーを開催していますが、デフォルト機能であるQ&Aとチャットだけの活用になっていませんか?Q&Aでもエンゲージメントを高められるのですが、大抵Q&Aセッションはウェビナーの後半、つまり開始から30分後以降に設けられていることが多いです。
開始30分以降だと、先ほどのグラフではエンゲージメントスコアが下がり始めるタイミングなので、もっと早い段階から参加者のエンゲージメントを高める仕掛けが必要です。
そのため、1つ目のコツでもご紹介したようなものや各章の復習クイズなど、投票機能を活用して参加者が関わるタイミングを10~15分おきを目安に作るのがおすすめです。課題を選択してもらうなどのアンケートを取れば、その後の架電時やメール送信時のフックにも活用できます。
他にも、チャットでサービス資料や関連するホワイトペーパーなどのURLを送りクリックしてもらい、見てもらえたかどうかを確認するのも良いでしょう。
プレゼンターがエンゲージメントを高める施策を進行しながらやるのが大変な場合、サポートスタッフを配置するとスムーズに運営することができます。
海外のトップランナーを呼んだウェビナー/オンラインイベントの企画支援は私たちにお任せください。