オンラインイベントを成功に導く、視聴者に伝わる日本語字幕付動画の作り方

オンラインイベントを成功に導く、視聴者に伝わる日本語字幕付動画の作り方

Published On: 2023年6月5日Last Updated: 2023年6月5日

私たちは、「日本と世界の架け橋になる」というミッションのもと、クライアント様に「海外のトップランナーを招いたオンラインイベントの企画支援サービス」を提供しています。GoogleやTwitterなどで活躍する海外トップランナー達の情報は、多くの方に興味を持っていただけるため、集客力アップや他のイベントとの差別化、自社のブランディングにつながります。

海外トップランナーを招いたオンラインイベントの企画をする際、私たちが最も推奨しているのが「日本語字幕付動画をイベント当日に流す」という形式です。もちろん、イベント当日に現地とつないで同時通訳を介し、リアルタイムでご登壇いただくケースもあります。しかし、接続トラブルや登壇者の体調不良などの可能性を踏まえると、やはり事前に収録された動画に日本語字幕をつけて流す形が最もリスクが低いです。

そのため、オンラインイベントの成功には、高品質な納品物の提供が欠かせません。私たちは「高品質」の定義を「言語の壁のストレスを感じることなく、ご参加いただいた方やクライアント様にご視聴頂けて、本来登壇者が伝えたかったことが正確に伝わるもの」としています。例えば、専門用語の使い方が間違っていたり、字幕が速すぎて読めなかったり、登壇者の話している内容と違う字幕が出てきたら、いくら内容が良かったとしても見ていた人は心の底から満足できたとは言えないでしょう。

これらの理由から、株式会社トップランナーマーケティングのオンラインイベント企画サービスでは、クオリティの高い日本語字幕付動画を提供することで、クライアント様、そしてイベントにご参加いただいた方々の満足度を確かなものにしています。本記事では、私たちのこだわりの詰まった日本語字幕付動画の作り方について、詳しくご紹介いたします。

日本語字幕付動画を制作する方法

私たちのオンラインイベント企画サービスでは、主に「60分間の日本語字幕付動画(本編)」、「日本語翻訳版スライド」、「英語スライド(原本)」の3つを納品しております。

ここでは、イベント当日に流していただく日本語字幕付動画を作る全体の流れと各プロセスでのポイントをお伝えします。

ステップ1:登壇者から動画を受領

まずは、登壇者から動画とスライドを受領します。基本的にはZoomでレコーディングをお願いしています。

収録を依頼する際に気をつけているのは、「登壇者のカメラとスライドがかぶらないようにZoomの設定をお願いすること」です。何も指定をしないまま録画をしてもらうと、登壇資料を画面共有した際、スライドにカメラワイプがかぶってしまい、スライドの内容が一部読めない形で動画が出力されるケースがほとんどです。

そのため、私たちはプレゼンテーション収録を依頼する際、必ず以下のようなスライドを登壇者に送り、Zoomの設定を確認してもらったうえで動画を共有いただきます。

zoom設定画面

ステップ2:選考をクリアした翻訳者に字幕付与を依頼

登壇者から動画とスライドを受領したら、次は翻訳者に翻訳を依頼します。翻訳者については、事前に選考を行い、社内基準を満たした方のみと契約して継続的に翻訳をお願いしています。

依頼の際は、動画とスライドだけでなく、翻訳作業がスムーズになるようAI自動文字起こしツールNottaを活用し、文字起こしした英文を一緒にお渡ししています。これは、ただ英語を聞いて翻訳するよりも、文字起こしされた文章があった方が精度が上がりやすいためです。他にもOtter.aiなどの文字起こしサービスがあります。
字幕付与のツールについては、こちらも色々と出ていますがVrewという字幕編集ツールを使っています。翻訳者の方には、Vrewの字幕ファイルを納品いただきます。納品スケジュールにもよりますが、大体2週間ほどかけて納品物の翻訳をしていただいています。

ステップ3:一次チェックで誤訳・誤字脱字を確認

翻訳者からの翻訳物が届いたら、すぐに納品はせず、社内で一次チェックを行います。

一次チェックの目的は、以下の2つです。

  1. 納品された動画の字幕に誤訳や誤字脱字などのミスがないかを確認する
  2. よりわかりやすい字幕に修正することで、クオリティを上げる

英語を勉強している方ならお分かりいただけると思うのですが、英語には訳し方が複数あります。また、翻訳者の皆さんは英語のプロフェッショナルであっても、特定のビジネス領域に必ずしも精通しているとは限りません。翻訳の際にわからない単語があれば調べていただいていますが、それでも技術系やマーケティングなど、ビジネスシーンでは各業界特有の訳し方があります。例えばOKRがテーマの場合、ObjectiveやKey Resultsなどの用語が頻繁に出てきますが、それらを「目標」や「主要な成果・成果指標」ではなく、「目的」「基本的な結果」などと訳してしまうと英単語自体の意味としてはあっていても、視聴者は違和感を持ち、本来の意味が伝わらなくなってしまいます。

ある時、クライアント様がこんなことを仰っていました。「以前、マーケティングがテーマのイベントを開催した際、海外の方に登壇いただき翻訳会社に日本語字幕をつけてもらったのですが、やはりマーケティングやビジネス知識と英語のスキルは別物なので、翻訳を社内で修正しないといけなくてかなり大変でした。」

私たちは支援の際、極力「クライアント様は何もしなくていい状態」を目指しています。なぜなら、企画が大変だから私たちにご依頼いただいているからです。

もちろん私たちもOKRのプロフェッショナルではありませんから、きちんとOKRについて調べたり、本を買って勉強したうえでチェックに臨んでいました。他のテーマでも同様です。UXデザインやセキュリティなど多岐にわたりますが、今後の翻訳に活かせるよう訳し方の用語集を作っています。

また、訳し方のミスだけでなく、登壇者の話している英語と表示される字幕のタイミングができる限り同じように調整したり(スポッティング)、固有名詞の表記が合っているかなども細かく社内ルールに則って確認、修正していきます。

動画字幕付与、翻訳資料ルール例

ステップ4:二次チェックで「クライアント様が何もしなくていい状態」を目指す

一次チェックが終わった後、日本語としての自然な表現にするための最終確認を一次チェックとは別の担当者が行います。これを二次チェックと呼んでいるのですが、二次チェックの目的は以下の通りです。

  1. 一次チェックの内容に誤訳や誤字脱字等のミスがないかWチェックする
  2. 意味が変わらない程度に文章のスリム化を行い、より見やすくする

字幕なので表示される時間は限られています。そのため、できるだけ短くて的確な文章で視聴者に内容を伝える必要があります。字幕の読みやすさを追求すべく、意味が変わらない程度に言い回しの修正や、文字数の調整、固有名詞・専門用語の再確認を行います。例えば、以下のような形で単語ごとの表記のルールを決め、短い時間でも視聴者が見やすいよう細かい調整を行います。

日本語レギュレーション例

また、専門性の高いテーマの場合、エンジニアなどその業界に詳しい方に、守秘義務を結んだうえで文脈的に違和感を覚えるところがないか、最終チェックを依頼することもあります。

こういった厳密なプロセスを経て、私たちは「クライアント様が何もしなくていい状態」のものを納品するよう心がけています。おかげさまでクライアント様からは「手直しが本当になくて、イベント企画の工数が従来の3分の1になり楽になった」とお喜びの声をいただきました。

私たちのオンラインイベント企画サービスでは、クオリティの高い納品物を通じて、お客様に信頼感を提供しています。他社と差別化ができるオンラインイベントを企画されたい方は、お客様の満足を追求した納品物の提供に取り組む私たちにぜひご依頼ください。