海外AIツール紹介!自動で10本のショート動画を作ってくれる「Opus Clip」の使い方&使用感レポ

海外AIツール紹介!自動で10本のショート動画を作ってくれる「Opus Clip」の使い方&使用感レポ

Published On: 2023年9月15日Last Updated: 2023年9月15日

はじめに

オンラインイベント開催後、録画した動画を自社ホームページにコンテンツとして載せたい。でも、動画を切り取るのには、手間がかかってつい後回しになってしまう。こんな経験はないでしょうか?
本記事では、そんなお悩みをAIが解決してくれる動画制作ツール「Opus Clips」を、実際にツールを使用した視点からご紹介します。

目次

・Opus Clipとは?
・実際に使ってみた感想
・どういうシーンで使えるか
・メリット・デメリット
・日本語対応度と活用法

Opus Clipとは?

Opus Clipは、アップロードした動画を自動的に10本のショート動画に分割してくれるAIツールです。
自身のデバイスに保存している動画ファイルだけでなく、YouTubeの動画リンクをコピーして貼り付ける形でもショート動画を作成できます。
分割された動画には自動で字幕が付与され、必要に応じて編集が可能です。テキストの色をカスタマイズしたり、絵文字を追加したりして、視覚的に魅力的なコンテンツを作成できます。
また、字幕なしの編集も可能で、動画をカスタマイズする自由度が高い点が特徴です。

実際に使ってみた感想 26分で15分の動画を11本に分割

最大90分間までの動画のアップロードが可能な無料トライアルプランに加入して、Opus Clipで動画のカットを試してみました。以下が実際の画面と具体的な操作方法です。

1.アカウント登録

画面右上の「Sign up(登録)」をクリックし、メールアドレスを入力して登録します。GoogleアカウントやFacebookアカウントでも登録できます。

2.編集する動画の選択

リンクを貼り付ける欄があるので、そこに任意の動画リンクを貼り付けます。
今回は以前、弊社が企画した43分間の海外ウェビナー動画を挿入してみました。
※YouTube動画だけでなく、動画ファイルをアップロードして作成を行うことも可能です。

3.編集対象部分の選択

リンクを貼り付けると、紫色のバーを動かすことで、どこの部分を対象にするかを調整できます。
今回は43分中、15分間を対象としました。

生成される動画の長さは「自動」・「30秒〜60秒」・「60秒〜90秒」・「90秒〜3分」の中から選択可能で、”Get clips in 1 click”を押すと生成が開始されます。
今回は、「30秒〜60秒」を選択しました。

4.動画が生成されるのを待つ

“Estimated waiting”が想定待ち時間を意味します。今回、予想される待ち時間が26分のため、動画のカットが完了するまで待ちます。

5.11本分のショート動画完成

AIの宣言通り26分後、見事に11本のショート動画が完成しました。

“Edit”を押すと、字幕の編集・色変更ができます。
“Design”にある”Auto caption”をオフにして、字幕表示をなくすことも可能です。

完成した動画は、”Download”を押すことでフォルダに保存されます。

どういうシーンで使えるか?

Opus Clipは、ウェビナー動画を以下のようなSNSプラットフォーム向けに編集する際に活用できます。

・Instagramのリール
・YouTubeのショート
・TikTok

スマートフォン向けの縦長画面で編集されるため、上記のようなSNS用ショート動画の制作に最適です。

メリット・デメリット

メリット

AIが自動的に動画を分割してくれる

動画編集ツールを探す、どの部分を切り取るか考える、といった工数の悩みを解決できます。自社コンテンツを作る時間がないと感じている方におすすめです。

他のタスクと同時に進行できる

Opus Clipはバックグラウンドでも作業を行ってくれるため、ながら作業に便利です。Googleアカウントで登録すれば、動画が完成した際にメール通知が届くのも魅力の1つです。

スコアをもとにどの動画をアップすべきか判断できる

各動画には、その動画がどれほどのバイラリティ(SNSなどでの拡散可能性)を持つかを数字で表した「スコア」が表示されます。そのため、人気の出やすい動画を簡単に選別できます。

月に60分までのアップロードが無料で利用できる

ウェビナーは1時間以内で開催されることが多く開催頻度は月1回程度の企業が多いというデータがあります。Opus Clipの無料版は月に60分までのアップロードが可能で、ウェビナーのコンテンツ化に最適なAIツールです。
このツールを使うことで「ウェビナー開催→アーカイブ動画をOpus Clipでコンテンツ化→ブランド力向上」のサイクルを回すことができます。

デメリット

日本語字幕の精度が低い

日本語音声の動画を埋め込むことは可能ですが、字幕の精度は高くありません。以下は弊社の日本語音声のYouTube動画をOpus Clipで編集したものです。
字幕の表示には、1ページあたり3行(THREE LINES PER PAGE)または1ページあたり1行(ONE LINE)の設定があります。1ページあたり3行を選択すると、英語音声の動画では適切に字幕が表示されますが、日本語音声の場合、言語に対応していないことが原因なのか、3行以上の字幕が表示されてしまいます。1ページあたり1行で設定すると、画像2のように5文字までしか表示されないため、視認性の低さに繋がります。

画像1
画像2

日本語の対応度と活用法

操作画面は英語のみ

操作画面は日本語に対応しておらず、英語表記のみなので、Google Chromeなどのページ自動翻訳機能をオンにすることをおすすめします。そうすると、ページ全体を日本語に翻訳することが可能です。しかし、英語は簡単な単語が多いので、翻訳しなくても操作自体は難しくありません。

日本語音声の動画向けではない

日本語音声の動画を元動画とすると、字幕も自動で日本語にしてくれます。ただし、字幕における文章の区切り方に違和感があり、あまり精度が高いとは言えません(メリット・デメリットより)。

活用法

Opus Clipは英語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語に対応しており、日本語も一部対応していますが、精度はまだ高くありません。したがって、日本語音声のウェビナーを編集する際は「字幕オフ」にすることをおすすめします。
動画をAIが自動で分割してくれる機能は魅力的なので、字幕オフの状態でショート動画を作成し、Vrewなどの別の動画加工ツールで字幕を追加するとうまく活用できるでしょう。

まとめ

今回は動画を自動で約10本のショート動画に切り分けてくれるAIツール「Opus Clip」について紹介しました。
現在は主要な言語に対応しており、今後の日本語のサポート拡充も期待されます。
無料トライアル版も利用可能なため、ウェビナー動画を効果的にコンテンツ化し、ビジネスに活用したい企業におすすめです。