セミナー講師検索方法を徹底解説!失敗しないポイントとは?
BtoB企業が開催するセミナーの講師を探す際、たくさんの情報が溢れています。しかし、その中から本当に信頼できる講師を見つけることは、容易ではありません。講師の質や提供するサービスの内容は、参加者の満足度や成果に直結します。
そこで、本記事では失敗しない講師選びのポイントとして、信頼性の高いセミナー講師を見つけるための具体的な方法を解説し、効果的な講師選びの一助となる情報を提供します。
セミナー講師探しの基本的な方法とは?
最も一般的なのは、自社の社員がセミナーに登壇するパターンですが、他にもあります。BtoB企業のセミナー講師を探す方法は、以下の5つが挙げられます。
1.自社の社員
2.他社と共催
3.外部登壇
4.代理店に依頼
5.自社のお客様
それぞれの手法の特徴を、「費用・調整・集客力・難易度」の4つの軸で表にまとめました。それぞれ順番に解説します。
1.自社の社員が講師として登壇する
最も手っ取り早いのは、自分が講師として登壇することです。もしくは、営業チームの社員に登壇してもらうことがおすすめです。理由は、セミナーを通じて見込み顧客に顔と名前を知ってもらえるため、その後の商談獲得に向けたアプローチがよりしやすくなるからです。
自社の社員による登壇のメリットは、登壇費用などのコストが一切かからないことと、日程調整や運営面での調整を社内で完結できるため、開催の難易度が低い点です。一方で、集客力はハウスリスト数や会社の知名度、テーマ設定によって左右され、他の形式よりも集客力が劣りやすい点がデメリットとして挙げられます。
2.他社との共催で講師を用意する
自社リソースやハウスリスト数が少ない場合によく行われるのが、他社と一緒にセミナーを開催する「共催型セミナー」です。自社との競合企業には当たらないが、ターゲットとする顧客像が一致していることがポイントです。共催企業の探し方は、イベントマーケター向けのセミナーやイベントに参加してコネクションを作ったり、SNSでのやり取りを通じて打診したり、紹介でつないでもらったりするケースが多いです。最近は、「コラボル」や「coHost」などのセミナー共催用マッチングサービスがあるので、コネクションがない場合や新たな企業を開拓したい場合は、活用するのもおすすめです。
共催の1番のメリットは、ハウスリスト数が少なくても2社で集客ができるため、自社だけで開催するよりも集客力が高まる点です。また、開催に向けて役割分担をすることで開催負荷を下げることができます。
デメリットは、共催企業を探し各種調整を行うのに時間がかかる点が挙げられます。
3.外部の方に講師として登壇してもらう
自社のクライアント様以外の外部企業の方に登壇を依頼するパターンです。例えば、SNSでやり取りのある方や他社のセミナーに登壇している講師、記事やインタビューなどで見かけた方などに依頼します。
メリットは、講演を依頼する相手がSNSでのフォロワー数が多い場合、「〇〇社のセミナーに登壇します!」と投稿してもらうだけで一気に集客できる可能性が高い点です。デメリットは、相手との関係性によりますが、講師によっては登壇謝礼がかかるケースがある点です。
4.講師の手配を代理店に依頼する
たまにBtoBのイベントでテレビでも見たことのあるような有名人が登壇しているのを見かけませんか?有名なスポーツ選手や監督、芸能人などが講師として登壇すると、それだけで集客力がグッと上がります。特別なコネクションがない限り、そのような著名人の登壇は代理店に依頼して実現しています。
メリットとしては、代理店に交渉や講師探しを任せられる点と、多くの人が知っているような知名度の高い人に登壇してもらえる点です。デメリットは、代理店に依頼する費用や講師への謝礼が比較的高額になる点です。予算があれば、他社と差別化できるようなセミナーを開催できるため、代理店に依頼することをおすすめします。
5.自社のお客様に講師として登壇していただく
5つ目は、自社のお客様に登壇を依頼するパターンです。自社のお客様は、成功事例を見込み顧客と同じ目線で語ってもらえるため、より共感を呼びやすいです。また、同じ内容でも自社社員が話してしまうとポジショントークのように取られがちですが、自社のお客様に話してもらえれば営業色を出さずに自社のサービスを売り込める点がメリットです。デメリットは、お客様側の社内ルールによっては登壇NGとなるケースがあることです。関係性がきちんとしていれば登壇いただくこと自体はスムーズなので、営業チームと連携して企画を進めましょう。
セミナー講師の具体的な探し方6選
外部の方に講師として登壇を依頼したいと考えた際、まずは相手を探すことから始めましょう。講師候補者の具体的な探し方は、以下の通りです。
1.セミナー情報をチェックする/参加する
2.SNSで探す
3.記事や動画から探す
4.登壇資料から探す
5.紹介してもらう
6.論文から探す
それぞれ順番に解説します。
1.セミナー情報をチェックする/参加する
セミナーページには、必ず「登壇者紹介」のセクションがあります。ほとんどの場合、そこには所属企業や氏名、経歴が掲載されているため、それらの情報を検索してSNSのアカウント経由で依頼するか、連絡手段が見つからなければ所属企業の問合せフォームで登壇を依頼します。
実際にその人のセミナーに参加すると、講師の登壇内容を具体的にイメージできますし、「セミナーで拝聴して内容が素晴らしかったので」という説得力のある理由で依頼できるため、実際に参加したうえでオファーすることが最もおすすめです。
2.SNSで探す
SNSが発展した今、「SNSでのフォロワー数が多い人≒セミナーの集客力」と言っても過言ではありません。BtoBの領域においても、各業界においてフォロワー数が1万人以上いるような発信力のある方は、何名もいます。自社のサービスカテゴリに関連するBtoBインフルエンサーに講師として登壇してもらうことで、その領域に関心のある参加者を効率的に募ることができます。ただし、SNSで依頼する際はいきなり依頼するのではなく、日頃から「いいね!」やリプライをして関係性を構築したうえでDMで依頼する方が良いでしょう。
3.記事や動画から探す
『Forbes』や『日本経済新聞』などのビジネス系メディアには、多くのインタビュー記事が掲載されています。また、YouTubeでも過去のイベント登壇動画やインタビュー動画がアップロードされており、それらの情報から講師候補者を探すこともおすすめです。最近は「Webinar Room」などのような、ウェビナー動画を無料で見れるサイトがいくつかあるため、それらの動画を見て探すことも良いでしょう。
記事や動画から探した際も、URLを添えて「この記事(動画)を拝見して是非弊社のセミナーに登壇していただきたいと思った」と連絡すれば、登壇依頼の理由として説得力が増します。
4.登壇資料から探す
記事や動画、セミナー情報よりは収集できる情報が減りますが、過去の登壇資料を見て講師候補者を探すこともできます。例えば、「Speaker Deck」のような登壇資料をアップロードするサイトがあります。実際に話している動画は見ることができないため、あくまでも登壇資料から内容を把握する形にはなりますが、具体的なイメージを持ちやすいです。ただし、実名で公開している人は少ないため、連絡先の特定に少々コツがいります。
5.紹介してもらう
BtoB業界は意外と狭いため、横のつながりが強いです。登壇してもらいたい講師が決まったものの、コネクションが全くない場合は、自分の周りでコネクションがある人がいないか探してみましょう。いきなり面識が全くない状態で直接連絡したり企業のフォームに問合せをするよりも、登壇を検討してもらえる可能性が高まります。
6.論文から探す
学術寄りの話をしてもらいたい場合や、大学教授などのアカデミックな講師を探している場合は、論文から探すことがおすすめです。弊社で以前講師探しをご支援した際、「グローバル企業でUX文化をゼロから広めた実績のある方」という条件をいただき、候補者探しに苦労したのですが、論文サイトで検索をしたところ、経歴がピッタリな方を見つけることができました。論文を検索するサイトは、Google ScholarやCiNiiなどがおすすめです。依頼する際も「この論文を拝読し‥」とお伝えした方が、登壇を検討してもらえる可能性が高まります。
講演依頼時の注意点と成功のコツ
代理店に依頼せず、自分で直接登壇を依頼する際の注意点とコツをご紹介します。
講演依頼時の主な注意点は、以下の3つです。
1.セミナーの目的との整合性があるか
外部の方へ講演を依頼する際、講師が最も気になるのが「なぜ、自分がそのセミナーに登壇するのか」という点です。きちんと相手のバックグラウンドや実績に関する情報を集め、自社のセミナーの目的やターゲットオーディエンスについて整理をし、「こういう理由でぜひあなたに登壇してほしいです」という強いストーリーを用意したうえで依頼することが重要です。
2.講師とセミナー登壇内容の調整をする
「希望の人に登壇してもらえたけど、内容が期待していたものと違っていた」というケースは、たまにあります。講師側としても「事前にもらっていたテーマで登壇内容を決めたのに、参加者の満足度が低かった」という結果では、次回以降の登壇はしたくないと考えてしまいますよね。そのようなミスマッチを防ぐために、ある程度その人の専門性やバックグラウンドに関連する内容で「こういう内容を盛り込んでほしいが可能か」と依頼段階から確認することが重要です。ざっくりとしたテーマだけでなく、具体的な聞きたい内容があれば、講師側も登壇の検討をしやすくなります。
3.講師に登壇謝礼を提示・確認する
関係性にもよりますが、外部の方に登壇してもらう場合は、登壇への御礼の意味で登壇謝礼をお渡しするケースが多いです。(交通費や宿泊費は別途)
登壇には内容や日程の調整、スライド資料の準備、登壇当日の時間の確保など相手のリソースを確保する形になるため、それらへの御礼の意味で登壇謝礼を渡しましょう。
金額の相場は、関係性や相手の経歴、拘束時間にもよってかなり大幅に変動しますが、講演を本業としていない現場レイヤーの方であれば5~10万円程度、役職者や講演も行っている方などは10~20万円程度、企業の元CEOやメディアに登場しているような著名人は50~200万円程度です。企画の詳細が決まってから「やっぱり予算オーバーだった」なんてことにならないよう、オファー段階から確認しましょう。
最後に、成功するためのコツをご紹介します。
1.早めに講師に依頼する
人気の講師であればあるほど、早めの日程確保が求められます。可能であれば、メインとなる講師の登壇可能日時に合わせて他のスケジュールを調整する方が、実現可能性が高まります。オンラインであれば3~4か月前から、オフラインであれば1年~半年前からオファーをすると良いでしょう。
2.講師にきちんとした「企画書」を送る
外部の方に依頼をする際、文章で全てやりとりをすると情報が整理されておらず、オファー内容がわかりにくくなってしまいます。また、その人が所属する企業のお問い合わせフォーム経由でオファーをした際も、まずは広報部の方から「本人につなぐ前にまずは企画書を送ってください」と言われるケースが多いです。そのため、セミナーの概要をまとめた企画書を作成し、PDFで送りましょう。企画書のテンプレートは、こちらです。個人情報なしで、コピーすればすぐに使えるのでぜひご活用ください。
3.講師とのコミュニケーションを円滑にする
主催者側がどれだけスムーズにセミナー当日までサポートできるかが、次回以降の登壇にかかってきます。「登壇しても良いと連絡したのに、その後の連絡が全然ない」、「こちらから問合せをしないと話が進まない」といったようでは、講師としても登壇への不安が募ってしまいます。できるだけ講師の方には登壇準備に専念していただけるよう、日程調整やセミナーページに掲載する情報の依頼などをスムーズに主催者側がリードして行いましょう。
セミナー講師の検索方法と注意点および成功のコツを解説しました。トップランナーマーケティングでは、海外グローバル企業の方や海外のベストセラー著者を講師に招いたセミナー企画サービスを提供しています。他社と差別化を図れるセミナーを開催したい方は、お気軽にご相談ください。まずは、海外のトレンドをもとに講師候補者や登壇テーマをご紹介させていただきます。