BtoBイベント企画で起こる5つの落とし穴!海外スピーカー招聘の失敗事例と対策

BtoBイベント企画で起こる5つの落とし穴!海外スピーカー招聘の失敗事例と対策

Published On: 2025年1月31日Last Updated: 2025年2月3日

BtoBイベント企画で発生した海外スピーカー招聘のトラブル事例とその対策を、私たちの実体験やクライアントの事例を交えてご紹介します。

私たちはクライアント様のイベント成功に向けて、オンラインイベントやZoomウェビナーで海外ゲストを招聘し、企業のグローバルイベント企画が円滑に進むようサポートするサービスを提供しています。

今回は、海外スピーカー招聘を検討している企業様向けに、オンラインイベント運営のリスク管理についてお話しします。実際に私が経験したZoomウェビナーやライブ配信で起きたトラブル事例や、クライアント様から伺ったをもとに注意すべきポイントを解説します。

BtoBイベント企画の失敗例① 時差トラブルでスピーカーが来ない!?

これは実際にクライアント様が経験した時差計算ミスによる海外ゲスト登壇トラブルです。海外スピーカーの登壇を外部に委託したものの、イベント開始時刻になっても登壇者が現れず、後から時差計算のミスが原因だったことが判明しました。

特にヨーロッパやアメリカのサマータイムは要注意で、国際イベント運営では時差対策が必須です。(今私はカナダに住んでいるため、日本との会議時間の調整はGoogleカレンダーにカナダと日本の時間を表示させてミスをしないようにしています)

この事例では通訳者の待機時間も発生し、イベント費用が2倍に膨れ上がる事態となりました

時差のミスを防ぐためには、①登壇日の相手の所在地を確認する②時差確認ツールを使って具体的な時間を把握する(サマータイム前後で異なるケースもあるため、登壇日時を入力する)は最低限やるべきことです。また、Googleカレンダーに相手を招待し、口頭やテキストで約束していた時間と認識のずれがないかを確認することが重要です。Googleカレンダーの時間がずれていた場合は、すぐに気づいてもらえ、時差の計算ミスを未然に防ぐことができます。

「時差のミスを防ぐ方法|BtoBイベントの海外スピーカー管理」
黒背景のインフォグラフィック。時差トラブルを防ぐための3つの方法を解説。①「所在地を確認」—プレゼンテーションの正確な時間を把握するため、相手の所在地を確認。②「時差ツールを使用」—時差計算ツールを活用し、適切な時間を設定。③「Googleカレンダーを使用」—招待を送信し、時間のズレを防ぐ。BtoBイベント企画や海外スピーカー招聘で役立つ時差管理の重要なポイントを視覚的に説明。

BtoBイベント企画の失敗例② 通訳ミスでセッション崩壊!配信プラットフォーム選びの落とし穴

BtoBイベント企画において、海外スピーカーを招聘する際は、通訳の質がイベントの成功を左右します。Zoomウェビナーやオンラインイベントで海外ゲストを迎える場合、通訳時間を短縮し、スムーズな進行を実現するには 同時通訳機能 が不可欠です。(逐次通訳では配信時間が2倍になり、視聴者の負担も増えるため要注意!)

しかし、配信プラットフォームによっては、同時通訳ができないものもあります。海外の方を招いてLIVE配信をする場合は、必ず事前に配信予定のプラットフォームが同時通訳機能を備えているか、確認することをおすすめします。

ちなみに弊社では、Zoomの同時通訳をおすすめしています。参加者は好きな言語の回線を選択することができ、非常にシームレスに配信を聞くことが可能です。

(※同時通訳は片方の音声に別の言語の音声を重ねて配信するタイプ。映画の吹き替え版のような形。一方、逐次通訳は英語が話し終わった後に日本語を伝える時間を設けるタイプなので同時通訳の約2倍時間がかかる。)

❇Zoomの同時通訳機能を試してみたい方はぜひこちらの動画をご参考ください👇

BtoBイベント企画の失敗例③ 字幕の誤訳で海外スピーカーのプレゼンが意味不明に?

これも実際にクライアント様から聞いた話です。弊社に依頼いただく前は、自社で企画を進め、海外スピーカーに事前収録を依頼する形で招聘されていました。60分間の専門的な内容のプレゼンテーションの翻訳は、非常に骨が折れるため、外部の翻訳業者に依頼したそうです。

納品された日本語字幕付きの動画を確認したところ、専門用語の誤訳が多く全く意味が通じない状態になっていました。特にBtoBイベントでは、業界特有のビジネス用語が多いため、字幕翻訳の品質は慎重にチェックする必要があります。

依頼した翻訳業者は英語のプロではあっても、その業界のプロではなく、専門用語の訳し方まではカバーしていませんでした。クライアント様は泣く泣く、社内でマーケティング関連などのビジネス用語を全て手直ししたそうです。

弊社は、BtoB特化型のイベント企画支援サービスの一環として、業界特有の専門用語を全てリサーチ・チェックしたうえで納品しております。このクライアント様からは「前回は手直しが本当に大変だったけど、今回は手直しが全くなく企画工数が3分の1になった」とお喜びいただけました。

BtoBイベント企画の失敗例④ 外貨送金トラブルで謝礼が送れない!

以前、ヨルダンに在住のAmazonの方にお仕事を依頼したときのことです。弊社では、謝礼の送金にWiseというサービスを利用しているのですが、なんとWiseではヨルダンへの送金ができないことがわかりました(2021年当時)。既にお仕事は依頼済みなのでなんとしても送金手段を探さなくてはと焦り、様々な銀行の外貨送金サービスを確認したものの、ヨルダンへの送金に対応しているところは皆無。結局、Western Unionの口座を開設することで事なきを得ました。

ほとんどの場合は、ヨーロッパやアメリカ在住の方とのお仕事なので、こういったケースはあまりないのですが、自社口座が外貨送金に対応していない場合もあります。

海外スピーカーへの謝礼支払いは、意外な落とし穴があります。外貨送金は手数料が高額で、さらにSWIFTコードやIBANなど日本の送金システムとは異なる手続きが必要です。特に特定の国への送金制限がある場合、送金できずに謝礼の支払いが滞るケースもあります。

弊社では、謝礼の代理支払いも対応しておりますのでクライアント様はメインの業務に集中することができます。

BtoBイベント企画の失敗例⑤ 登壇者の退職でイベント内容が変更に!

Googleの方に登壇の許可をもらい、イベントページの公開が済んだ1か月後、Googleのパートナー企業から「この方はGoogleにもう在籍していないので表記を変えてください」と連絡がありました。慌てて確認すると、なんとイベント実施の1カ月前にGoogleを退職していたのです。

事前収録なので既に字幕翻訳が済んでおり、クライアント様に事情を説明してイベントページや動画の内容を修正することで事なきを得ました。

これ以降、契約段階から「イベント登壇まで退職しない、もしくは転職する予定があれば必ず事前に通知すること」という項目を盛り込むようになっています。

ウェビナー乱立時代の今、成果を出すための方法は過去にエキサイト執行役員の大熊さんとの共催ウェビナーでお話しし、記事化していますので、ぜひご覧ください!

BtoBイベント企画の成功は、徹底したリスク管理から始まります。
トラブルを未然に防ぎ、スムーズなイベント運営を実現するためのポイントをサポートします。