『国家はなぜ衰退するのか』『人類の物語 Unstoppable Us』などの著者
ダロン・アセモグル (1967年9月3日生まれ)は、マサチューセッツ工科大学(MIT)エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念経済学教授であり、政治経済学、経済発展、成長理論などを専門としている。
2011年にアメリカの経済学者を対象に行われた「60歳以下の好きな現役経済学者」ランキングでは、ポール・クルーグマン、グレッグ・マンキウに次いで3位にランクインした。2015年には、Research Papers in Economics(RePEc)のデータにより、過去10年間で最も引用された経済学者に選出された。
40歳以下の若手経済学者の登竜門とされ、ノーベル経済学賞にもっとも近いと言われるジョン・ベイツ・クラーク賞を2005年に受賞。ほかにアーウィン・ブレイン・ネンマーズ経済学賞(2012年)、BBVAファンデーション・フロンティアーズ・オブ・ナレッジ・アワード(経済財務管理部門、2016年)など多数の受賞歴を持つ。『国家はなぜ衰退するのか』『人類の物語 Unstoppable Us』などを出版。
第6回欧州システミックリスク理事会年次総会(2022-12-08)
講演テーマ:仕事、賃金、民主主義のためにより良い未来を手に入れることができるのか
本セミナーでは、マサチューセッツ工科大学研究所教授ダロン・アセモグル氏が、「仕事、賃金、民主主義のためにより良い未来を手に入れることができるのか」をお話します。
なぜ、ある国は極めて豊かで、ある国は不自由なほど貧しいのでしょうか。そして、なぜ両者の差は広がっているの でしょうか。本セミナーでは、マサチューセッツ工科大学の応用経済学教授であるダロン・アセモグル氏が、持てる者と持たざる者を分けるものは、一般に考えられているような地理的条件や天然資源とは無関係であり、むしろ、国家はその制度の健全性、法律の公平性、政府の透明性によって生かされていると主張します。アメリカ、メキシコ、シエラレオネ、シンガポールなどの強力な事例をもとに、強力な制度があれば、個人(そして国家)には達成と革新のためのインセンティブと機会が与えられることを説きます。