『新自由主義の廃墟で』『いかにして民主主義は失われていくのか』などの著者
ジャック・ランシエール(1940年6月10日生まれ)は、フランスの哲学者、文化批評家で、その活動は歴史、政治、哲学、芸術、美学に及んでいる。特に、平等に関する研究、芸術、文学、映画に関する著作で知られる。
サースフェー欧州大学院教授、パリ第8大学ヴァンセンヌ=サン=ドニ校哲学科名誉教授を務めている。構造主義のマルクス主義哲学者ルイ・アルチュセールらと『資本論を読む』を共著し、1968年の政変を目の当たりにしてアルチュセール的マルクス主義に反発した後、美学に焦点を当てた独自の著作を展開するようになった。
1965年の初出版以来、哲学、政治学、歴史学、教育学、文学研究、映画研究、美学など幅広い領域で活躍している。政治学(急進的平等の説明、政治理論の反基礎主義、反協約主義、反体制批判)、美学(モダニズムを「芸術の美的体制」として再定義)についての著作があり、この二つの領域の間を行き来する著作によって、今日最も知られる存在である。