『イデオロギーの崇高な対象』『絶望する勇気』などの著者
スラヴォイ・ジジェク(1949年3月21日生まれ)は、スロベニアの哲学者であり、主に大陸哲学(特にヘーゲル主義、精神分析、マルクス主義)、政治理論、映画批評、神学を研究している。
リュブリャナ大学で哲学を学び、1981年、同大学院で博士号を取得。1985年、パリ第8大学のジャック=アラン・ミレール(ジャック・ラカンの娘婿にして正統後継者)のもとで精神分析を学び、博士号取得。現在はリュブリャナ大学社会学研究所教授を務めている。2012年、フォーリン・ポリシーに「世界の思想家トップ100」としてリストアップされた。また、「現代を代表するヘーゲル主義者」、「ラカン理論の第一人者」などと評されている。
1989年に発表した『イデオロギーの崇高な対象』は、リュブリャナ学派の思想を英語圏の聴衆に紹介する上で決定的な意味を持つ、初の英語による著作であった。現在までに50冊以上の著書を多言語で出版している。頻繁に雑誌に寄稿し、学術的な著作を発表している。卑猥なジョークや大衆文化の例、政治的に正しくない挑発を用いることで特徴づけられた彼のスタイルは、学問の内外において名声と論争を引き起こしている。