『存在と出来事』『哲学の条件』などの著者
アラン・バディウ(1937年1月17日生まれ)は、モロッコ・ラバト出身のフランスの哲学者である。
高等師範学校(ユルム校)に学ぶ。パリ第八大学哲学科教授、高等師範学校哲学科教授を経て、現在、高等師範学校名誉教授を務めている。劇作家、小説家、数学者、政治活動家として、小説、戯曲、パンフレット、評論、政治的文章、哲学作品など数百の出版物を発表している。
初期の作品の多くは、蜂起の意味と結果に焦点を当て、それを哲学的分析と数学的形式化に付し、唯物論的理論を展開したものである。『存在と出来事』の出版によって、バディウは国際的な注目を集めるようになった。この本では、存在に関する問題を数学、特に集合論に根拠づけている。存在論の主要な問いに取り組む方法として数学を用い、芸術、科学、政治、愛に関する考察と組み合わせることで、彼の哲学のバックボーンとした。その他にも、『哲学宣言』『世紀』『ドゥルーズ』『倫理』など多数の著書がある。