『格差は心を壊す』『格差社会の衝撃』などの著者
リチャード・ウィルキンソンは、イギリスの経済学者、公衆衛生学者である。ノッティンガム大学名誉教授、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授を務めている。
2007年に登録された慈善団体「イクオリティ・トラスト」を共同設立した。そこで平等を唱えたことで2013年にSolidarからシルバーローズ賞を、2014年にアイルランド癌協会からチャールズ・カリー記念メダルを授与されている。TEDトーク「経済的不平等がどのように社会に害を及ぼすか」は400万回以上視聴されている。
彼の著書や研究論文は、貧富の差が大きい社会ほど、さまざまな健康問題や社会問題に大きな負担を強いられる傾向に注目した。2009年に出版されたケイト・ピケットとの共著『平等社会』で知られ、所得がより平等に分配されている社会は、貧富の差が大きい社会よりも健康状態が良く、暴力、薬物乱用、10代の出産、精神疾患、肥満などの社会問題が少なく、結束力が高いと論じている。著書のうち2冊はドキュメンタリー映画の題材となっている。