『政策評価のための因果関係の見つけ方』などの著者
マイケル・クレーマー(1964年11月12日生まれ)は、アメリカ合衆国の経済学者であり、世界の貧困を改善するための実験的アプローチに関する功績により、2019年のノーベル経済学賞を受賞した。
貧困削減に焦点を当てた研究を行っており、その多くは教育経済学や医療経済学に関連するものである。アメリカ芸術科学アカデミーのフェローであり、マッカーサー・フェローとプレジデント・ファカルティ・フェローシップを受賞しており、世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーズ(YGL)にも選出されている。また、社会的・国際的な開発問題に対する解決策の創造と評価を専門とする研究機関であるInnovations for Poverty Action (IPA)の研究員を務めている。
共著書『政策評価のための因果関係の見つけ方』は、因果推論の代表的手法であるランダム化比較試験(RCT)について理論的に解説するのみならず、現実社会のフィールドでRCTを行う場合に、どういったことに気を付ければよいのか、理想的なRCTが行われない場合にはどうすればよいのかを解説した1冊となっている。彼は、2006年サイエンティフィック・アメリカン誌が選ぶ「今年の研究者50人」の一人に選ばれた。